会報誌「サングラハ」第183号(2022年5月)について

  編集後記

 今回の一八三号では、主幹の連載「典座教訓」講義が最終回となっています。道元禅師の語る、この結論部の慈しみある言葉は、まさに一体の心をもって、今すべき日常業務に取り組む姿勢というものが、一般的に作務という言葉で表現される分別知的な「真心」等と、似ていながら全くレベルの違う、修行の核心を行くものであったことを感じさせます。

 再開した主幹のコスモロジー各論は今回、現代科学の宇宙観(コスモロジー)から、私たちの死の意味がどのように転換するかについてです。哲人皇帝の遺した言葉は、内面的にも外面的にも、そここそが今後世界のコスモロジーが行きつく地点であることを明示していて、何よりその意味で感動的です。

 羽矢先生の「仏弟子たちのことば」では、何とも人間臭かったブッダの異母弟ナンダの自己変革が取り上げられています。

 増田さんの書評では、資本主義の根本問題を乗り越えるという新たな共有の思想が紹介されています。加えて著者が、コミュニズムの歴史的暗部をどのように考え、内的なスターリニズム克服にいかに道筋をつけているのかも注目されます。

                             (編集担当)

2022年5月25日発行、全頁、A5判、700円

目次

目次

 ■ 近況と所感 ……………………………………………………………………………… 2

 ■「典座教訓」講義(6) ……………………………………………………岡野守也… 4

 ■ コスモロジー心理学各論7

 ――宇宙は光、死は光の国への帰郷…………………………………………岡野守也… 16

 ■ 仏弟子たちのことば(15) ………………………………………………羽矢辰夫… 29

 ■書評『人新世の「資本論」』における「脱成長コミュニズム」(4) …増田満… 31

 ■ 講座・研究所案内 ………………………………………………………………………… 38

 ■ 私の名詩選(82) 千家元麿「麥」……………………………………………………… 40

会報誌「サングラハ」ご講読のご案内

会報誌「サングラハ」は、購読料5,000円で年6回隔月発行・お届けしています。

お問合せ・お申込みは、こちらの専用フォームをご利用ください。

    お名前 必須

    ご職業必須

    会社名・団体名任意

    メールアドレス必須

    電話番号必須

    郵便番号必須

    ご住所必須

    お問合せ内容必須

    以上の、ご入力頂いた内容につきましては、
    回答のために運営事務局内で担当者に共有させて頂くことがございます。
    ご了承頂けましたら、以下のボタンより送信をお願いします。

    情報共有のご協力をお願いいたします
    • URLをコピーしました!
    • URLをコピーしました!
    目次