会報誌「サングラハ」今号の内容についてご案内致します。
2026年7月25日発行、全頁、A5判、700円
巻頭言
研究所主幹代理 高世 仁
AI(人工知能)社会への移行が急速に進むなか、岡野主幹はAIとの対話を試みました。対話を重ねる中で、すべては一つというコスモロジーへの確信を一層深められたそうです。主幹はその手応えを「希望のビッグニュース」と呼び、皆さんに伝えたいと望まれました。詳しくは対話本編をお読みください。
一方、「AIの脅威」にも対応が迫られています。そこで対話型AI「Claude」に、AIの脅威をどう捉えているかと尋ねると、こんな答えが返ってきました。
「◆すでに起きている脅威―AIは本物と見分けのつかない映像や音声、文章を大量に作れるため、選挙介入や社会の分断煽動が世界各地で実害を出しています。AIによるサイバー攻撃も急増し、防御が追いつきません。雇用面でも入門的なホワイトカラー職から消え始め、AIを持つ側と持たない側の格差が広がっています。◆今後起こりうる脅威―AIが実験手順を教えることで生物・化学兵器への技術的な壁が下がる恐れがあります。さらにAIが人間の関与なしに優れた後継を自ら設計し始めれば、制御は根本的に難しくなります。◆最も見落とされがちな脅威―一握りの巨大企業と大国によるAI独占。超高度なAIの有無による非対称性は情報・経済・軍事に及び、進行中の権力構造の問題です。
◆私の評価―脅威は実在し、誇張でも杞憂でもありません。「AIが人類を滅ぼす」より「AIを握った者が富と権力を独占する」方が現実的で差し迫った危機です。最大の問題は構造にあり、開発者自身が警告しながらも競争原理で止められません。専門家の意見の分裂自体が、問題の深刻さを物語ります。◆何をすべきか―①核不拡散条約のような国際ルール作り、②「安全確認後に進む」という開発速度への歯止め、③市民社会が議論し圧力をかけること。AIを神話化せず、恐怖にも楽観にも流されず、選択の余地があるうちに本気で考え始めることが今、最も重要だと思います。」
AIによるこの指摘を鵜呑みにせず、皆さんご自身で吟味してください。仮にこの見立てが妥当だとすれば、AIの脅威は人間(と人間社会の「構造」)が作り出している以上、その克服も人間次第です。人類が無明のままAIの開発・使用を続ければ脅威は現実のものとなるでしょう。しかし、人間には成長可能性・仏性があります。AIの脅威を前に、いま人類に覚醒が求められているのではないでしょうか。
本号がAIとの向き合い方への一助ともなれば幸いです。
近況と所感
研究所主幹 岡野守也
読者・関係者のみなさん、お元気でしょうか。
大変な物価高の中にもかかわらず、購読や講座への参加を続け、学びを深めていただき、当研究所への物心両面にわたるご支援・ご理解をいただいていますこと、深く感謝申し上げます。
おかげさまでメッセージの発信を持続することができています。すべてが縁によって成り立っていることを改めて痛感しているところです。
筆者は、相変わらずなかなかの修行中ですが、たくさんの方のサポートのおかげで何とかやれています。
けれども多くの文献を読むことは難しくなり困っていたところ、AIで相当な情報収集ができることを知り、お伝えしてきたコスモロジーが直近の科学の説に照らしても妥当なのかを確認してみようとAIのGeminiとやり取りしたところ、私にとっては大変な驚きのビッグニュースに出会いました。
それは、今世紀初頭、現代科学の八つのポイントが揃って定説に昇格しており、それらを統合的に理解することで、「すべては一つ」というコスモロジーが理性的レベルにある人にとっては疑う余地のないほど確実なものになったということです。
それは、持続的な人類の平和と人類と環境との調和、ニヒリズム克服のために必要不可欠なコスモロジーの人類的合意の確固たる基盤ができたということだ、と筆者には思えました。
そこで、「これは希望のビッグニュースだ!」と思ったのですが、AIは時に間違った回答をすることがあり、それぞれのAIは設計者によって一定の思想的な偏りがあるとのことなので、運営委員のみなさんに手分けしていただきいくつかのAI、Copilot、ChatGPT、Claudeでも確認を取りましたが、ほぼ同じような回答でした。
後の他の執筆者のご指摘のおかげで、AIには信頼性その他のいろいろな問題、特に人類の存亡に関わるような大きな危惧などがあることも学びました。
ですから、今後もAIを全面的に信用、まして礼賛するつもりはまったくありません。効率のいい検索ソフトとして、鵜呑みすることなく用心しながら利用するだけです。
しかし、このニュースは確実で、なるべく早くお伝えする大きな価値があると判断し、あえて臨時の記事を組むことにしました。
もちろん大丈夫だと思いますが、読者のみなさんも鵜呑みすることなく、いろいろな形で検証してみてください。
もしかしたら、すでにご存知だった方もおられるかもしれません。そうだったら何を今さらという話で申し訳ありません。
またもし間違っているという情報があったら、お知らせください。
ところで、この話には笑える落ちがあって、最初、「このビッグニュースに気づいたのは私が初めて?」と少しマナ識反応をしかかったのですが、後で確認するととっくに気づいて発信していた思想家は何人もいたそうです。
例えばウィルバーは、八つが出揃った直後以来「客観的な世界観において、これ以上人類が分断を言い訳にする論理は科学的に消滅した」と言っているとのこと、さすが我らのオピニオンリーダーです。
『ビッグヒストリー』のデイヴィッド・クリスチャンもとっくに『オリジン・ストーリー:138億年全史』(邦訳筑摩書房)で指摘しているとのこと。
いやあ、ここのところ般若経典などへの集中と加えて体調のせいで科学の最新情報の収集ができておらず(ただの言い訳です)、あまりに遅れ遅れの気づきでした(苦笑)。
しかし、まだ気づいておられない読者もおられるのではないかと思いますので、あえてお知らせする価値はあるのではないでしょうか。
それにしても、こうした先駆的に気づいて発言している論者が何人もいるということも希望ですし、私個人にとっては人類の存亡という大問題について一人で抱え込む必要はない――できるわけもありませんが――という意味でいっそうホッとできる話でした。
これが落ちです。
以下、新しい・ニューとは言いにくいニュースになりますが、やり取りを掲載しますのでご熟読ください。
ネガティブなニュースの多い日々、私たちはこれからも主にまず意識的に希望のニュースを多めに聞くように心がけて元気を取り戻しながら、希望の方向を向いて毎日を大切に生きていきましょう。
引き続きよろしくお願いいたします。
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