新聞記事『宗教と科学 共通の視点』(研究所主幹インタビュー)

8月13日付け『山梨日日新聞』に岡野研究所主幹へのインタビュー記事が掲載されました。当研究所の提供しているコスモロジー/コスモス・セラピーが、一般向けによくこなしてまとめられていると思われます。
なお、本記事は先の「夏のコスモス・セラピー ワークショップ」(於・山梨県北杜市)の日程中に記者さんの取材があったものです。取材の状況は前の記事をご参照ください。

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宗教と科学 共通の視点

目に見えぬ大きな存在を感じる宗教性と、目に見える物質を細分化し、分析する科学の営み。両者は一見、相反するように見える。このほど北杜市白州町でセミナーを開いた仏教心理学者岡野守也さん(68)=香川県=は、宗教と現代科学には、物質世界を包括的に受け止めようとする、共通の視点があるという考えを堤示する。

岡野さんは1947年広島県生まれ。関東学院大大学院で神学を学び、修了後、牧師の道ヘ。キリスト教の教義を信仰のよりどころにしたが、創世記や処女懐胎、復活など、自然科学では説明がつかない神話的世界観を受容しきれなかった。

だが「宗教性」は、教義や教祖、宗教団体などの枠を超え、普遍的に存在すると感じていた。「漠然と感じる大いなる存在にイエス・キリストやアラー、大日如来、どんな名前を付けようと、本質には宗教性がある。特定の教団、教義を信じることは狭い意味での宗教。個人を超えた大いなるものを感じる心性が宗教性だ」

約10年間牧師を務め、編集者を経て法政大、武蔵野大などで宗教学の講師となった。多様な分野から世界を知りたいと、科学分野にも関心を広げた。「デカルト以降、物質を原子レベルまでばらばらに解体し、客観的に分析する近代科学の考え方が主流になった。神話的な宗教は揺らぎ、唯物的な見方が浸透した」という。

一方、この100年間 アインシュタインらに代表される「現代科学」は、「世界は突き詰めるとエネルギーだと捉えた」。「生き物を解剖するように、一つの物体を突き詰めて分析する近代科学と、エネルギーのまとまりとして世界を統合的に考えようとする現代科学の世界像は異なる」という。

岡野さんは「世界のつながりと一体性を語る科学」と、「個人」を超えて世界を包括する存在を感じる「宗教」の考え方の構造は「非常に似ている」という。

「世界を物質に還元し続けた結果、宗教性は消え、神は存在しないというニヒリズムと、どうせ死ぬなら楽しみたいという快楽主義、エゴイズムが浸透した」。宗教や現代科学のように「つながりの中でものを考える在り方にも目を向ける必要がある」と話す。

〈戸松優〉

 

山日記事

 

 

 

 

 

2015/08/21