不安への対処の3つのタイプ

 不安は、未来の危機への漠然とした想像から生まれる感情です。

 非常に不愉快な感情である不安をなくすための対処には、以下の3つのタイプが考えられるのではないでしょうか。


 ①想像・考えることをやめる:否認と気晴らし

 ②避けられないこととして受け入れる:あきらめ、受容

 ③心配し正しく認識し適切な対処法を探って行動する


  どんなに困難であっても決して対処不可能ではないことについては、否認やあきらめではなく、③の対処がもっとも合理的・適切な対処であることはいうまでもありません。

 しかし、対処にはかなりのエネルギー・意志・勇気が必要ですから、そのエネルギーをチャージするために一定の気晴らしをすることは、ある程度あっていいし、必要だとさえいえるでしょう。

 また、安易なあきらめは非合理的・不適切ですが、ほんとうに避けられない・運命的な出来事については、受容するほかありません。

 そして、受容することは、フランクル‐ロゴセラピー的にいえば「態度価値の実現」です。

 変えうることは変える、変ええないことは受容することについて、よく知られているのは、アメリカの神学者ラインホールド・二ーバー(1892–1971)の次の祈りの言葉です。

 神よ、私に、変ええないことは、それを受け容れる平静さと、変えうることは、変える勇気を与えてください。そして変えうることと変ええないことを見分ける知恵を与えてください。
 
O God, give us serenity to accept what cannot be changed, courage to change what should be changed, and wisdom to distinguish the one from the other.

*東京土曜講座の「不安の時代の心理学――なぜいまコスモロジー心理学か」は、次回、10月6日の第2回のみの参加も可能です。前回の簡単な復習をして先に進みますから、この回のみご参加いただいても、十分、多くのヒントを得ていただけると思います。